毒親のタイプいろいろ
毒親には色々なタイプがあります。ということは、それぞれのタイプ別に効果が高い毒親対策があるということです。毒親のタイプに合わせて、毒抜きの対策を立ててみましょう。毒親に育てられても、毒のある人にならないようにするために。
毒親の毒を毎日与えられる子どもに罪はありません。親が毒親だと気づくと、家庭の外に助けを求めることもできるでしょう。少しでも飲まされ続けた毒を解毒したいものです。
自分の親が毒親と気づかずに耐えていた人は、毒親と縁を切って後悔したと言います。もっと早く縁を切ればよかったと。。。死にたいと思っていた時間がもったいなかったと。。。
それでは、毒親をタイプ別にいくつかみてみましょう。
毒親のタイプ
とてもわかりやすい毒親
薬物依存・飲酒など、外からも毒親ぶりがわかりやすい場合は、子どもに救いの手が差し伸べられやすくなります。おかしいと思ったら、外部の人が間に入る必要があります。
悲しいことに小さな子どは、親を責めようとは思わないので、間に入る人が悪い人だとすら感じてしまいます。子どもの心に傷が残らないように介入する事が大切です。
成人した息子・娘たちは、毒親に対しての悲観的な気持ちを持ち、否定的な気持ちに押しつぶされそうになりながらも毒親を完全否定しないことがほとんどです。幸い、分別のある子どもは、外部の人に相談できるはずです。親戚、公的機関の人、先生、周りにいる大人に必ず相談をしてください。
相談した人に助けてもらえなければ、助けてくれる人が現れるまで、誰かに相談しましょう。
自分の価値観を子どもに押し付ける毒親
自分が理想とする将来を子どもに押し付けたり、自分ができなかったことを子どもにさせたりします。一番多いのは、少し前でしたら「良い大学に入り、良い企業に入る」という内容でしょうか。
子どもが何かやりたいことをみつけても、無残に踏みにじるタイプです。絵を描くのが好きな子どもに運動を強いるとか、水泳が好きな子どもに勉強ばかりさせる親です。
婚約相手にケチをつけて、破談にしてしまう毒親もいます。
「子どもの将来のため」「あなたのためだから」という大義名分を掲げて、大手を振って進みたくない道を押しつけます。親自分が思う「勝ち組」を目指して。
→親の理想の未来を押し付けることは、子どもの夢を奪います。
多くの場合、この行動の裏には、自分がやりたかったのにできなかった後悔・無念さが親の心に重く横たわっています。自分自身がもつ無価値感を子どもの人生で晴らそうという期待もあります。
子どもが良い大学に入り良い企業で仕事をすることが、まるで自分の全ての人生が正しかったという証明のように感じています。
このタイプの毒親に育てられると、子どもは、自分が何が好きだか分からなくなります。親のレールから外れるのに、ある種恐怖感を感じてしまうので、本当に自分が何をしたいのか考えられないのです。自分の意見を述べようとしても、どうせ周りから反対されてしまうだろうと、最初から相手の出方を伺います。人からの評価にとても敏感で、常に相手に受け入れてもらおうと努力しています。いつも周りの期待に沿う行動を先回りしてしようとしているので、気持ちが疲れ果てています。
自分がこんな状態に陥っていることに気づいたら、勇気を出して毒親がいうことを無視してみましょう。返事だけはして、いうことを聞かないようにします。相手が望むことが分かっても、それを先回りしてしないようにします。
1日1回から始めてみると良いでしょう。最初はドキドキしますが、すぐ慣れますので大丈夫です。少しずつ強くなれます。
*暴力を振るう親の場合は、この方法はお勧めしません。
干渉しすぎる毒親
親は皆、子どもの将来を案じます。ですが、親はいつまでも子どもと一緒に生きてはいけません。成人までに一人の人として育て上げることが親の務めです。
子どもが必要とする前に先回りして手を差し伸べていると、子どもが自立できなくなります。
子どもの自立を促すための必要最低限の干渉は良いでしょう。でも、自分の判断で友人を限定させたり、携帯をのぞいたり、交際相手の素性調査をしたりはれっきとした過干渉です。
もちろん、調べた内容を理由に反対する親に反抗して、自分の意見を押し通せない子どもがほとんどです。
自分の親が、過干渉タイプだと思ったら、まず、しっかり干渉されすぎていると思っている事を親に伝えてみましょう。話しているうちに「そんなことはない」と説得されてしまうのであれば、紙に書いて伝える方法も良いです。
まず、自分がそう思っている事を理解してもらうことが第一段階です。そこを伝えることができたら、次は話し合ってルールを決めていきましょう。親が望む内容と、自分が望む内容を明確にして、両方が歩み寄れる内容を決めておくと、頭ごなしに怒鳴られるようなことはなくなるはずです。
自分が大事な毒親
自分を一番大切だと考えている親は、子どもを振り回します。自分の都合に合わせて子どもを連れ回したり、ひどい時は放置します。
子どもにいうことを聞かせるために、「次のテストで一番になったら、何かを買ってくれる」などの条件をつける。
これは、親が子に注ぐ「無条件の愛」ではなく、条件付きの愛です。
この手の言葉は一番になる子どもをもつ自分が好きな親が言うセリフなのです。
こう言う提案をされ続けていると、一番になりたいとは思っていなかったのに、一番になるのが嬉しいような気がする子どもになってしまいます。そのうち、自分が「一番が好き」だと錯覚してしまいます。
条件付きの愛しか知らない子どもは、大人になっても自分が何をしたいのかを探すのが難しいと感じてしまいます。親の期待に応えることが一番大切なことになってしまうからです。
また、時によりいう事がコロコロ変わる、一貫性がない毒親も大人の顔色を見る子どもを育てます。判断の基準がわからないため、自分の意見を言えず、相手の顔色を見て意見を簡単に変えてしまう軸がない子どもになります。
もう一つ罪が重いのは、夫婦仲の悪さを子どもに見せてしまう毒親です。いくら怒りが込み上げても、子どもの前で怒鳴り合う姿を見せたり、夫婦喧嘩を見せたりすることは、子どもの心を押し潰してしまいます。
虐待・ネグレクトをする毒親
しつけと称する体罰、食事を与えない、お金を与えない、性的虐待の他に、無関心があります。ニュースで報道される幼い子どもへの虐待は心が痛みます。
片方の親が虐待すると知りながら黙認するのも、虐待に協力していることになります。
母親の再婚相手や交際相手の男性が虐待をする確率が高いというデータがあります。男性の種の保存の本能がそうさせるのでしょうか。子どもがいて再婚する場合は、特に気をつけておく必要があります。周りの人も暖かく声かけをしてあげられるような社会になると良いと思います。
虐待については、周りの大人がしっかり子どもの様子を把握して、危険信号を見落とさないようにすることが大切です。
親への反抗をせず、理解してくれる大人を探すことが大切です。
子どもの存在価値を否定する毒親
兄弟や従兄弟と比較して、相手を褒められるのは面白くないものです。何度も繰り返されると、自己肯定感がどんどん下がっていきます。
同様に何を言っても否定され続けるのは、自分は価値のない人間だと、愛する親から言われ続けることになりますので、潜在意識に無価値感が潜り込むのは容易なことです。
自己肯定感が低く、自信がなく、自分を愛する人はいないと信じています、いえ、信じ込まされています。
親が子どもの未来を良いものにしたいと思ったら絶対に言わない言葉
・情けない子だね
・意気地なし
・バカ! 何回言ってもわからないんだから!
・下手くそ!
・産まなければよかった
こういう言葉を毎日聴いていると、自分がダメな人間だと思ってしまいます。
この状態から抜け出すためは、まず新しいネガティブな毒のある言葉を聞かない環境を作る必要があります。自分の心のレベルを少しずつ上げる必要があるからです。上げるそばで毒親からの言葉を聞かされたら、ブレーキとアクセルを同時に踏むようなもので、前進できません。
親がネガティブワードを言い始めたら、聞き流して、好きな歌を頭の中で流してみましょう。あ。鼻歌は歌わないように^^
まずは辛いけれど自分の親が毒親だと理解する
人間は、人を愛したいし、人に愛されたい生き物です。なので、自分の親が自分にしてきたことが正しいことではないとは思っても、まさか毒親だとは思いたくないのです。
何をされても、何を言われても、親のことが大切な存在で、感謝の対象なのであれば、その場合は、毒親ではありません。
感謝なんて、とてもできない。憎しみしか持てないという存在であれば、大いに毒親の疑いがあります。
では、親がしていることを他人がしたらどう思いますか? かばっていても事態は改善しません。親の行動を良く見つめて、当てはまる行動があれば、毒親であると判断することが大切です。
自分の親が毒親だとわかっているけれど、どうしたら離れられるかがわからない場合は、誰かに相談してみましょう。